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今日はちょっとプラネテスについて語ってみたいと思います。 (当然ネタバレあるんで第15話を未見の方はご注意を。) 2週間のお休みがあったせいか、はたまた前回でハチとタナベがくっついてしまったせいか、どうもぎこちない。 宇宙では恋人達が2人きりになれる空間が少ないという設定を使った演出は流石にウマいと思ったけど、童貞(?)的なハチの妄想やタナベとのぎこちない関係を見ていると、「プラネテスってこんな作品だったけ?」という感じに…。 やっぱりハチとタナベは先輩と後輩の関係で、恋が成就するのは最後の最後に引っ張って、その後は視聴者の想像に任せた方が良かったんでは?と思ってしまいました。 が、後半は一転してエーデルの暗い過去が明らかにされるシリアスな展開へ。 電気ショックに全身ピアスとエーデルが酷い経験を告白するのですが、ふとここで疑問。 どうして、ただの売春や風俗ではなくて、よりキツい過去を彼女に設定したのか?ということ。 もしかして、彼女の様な人間が形成されるにはこれくらいの過去が無いとリアリティが無いと踏んだのでしょうか。 前半のタナベとエーデルの会話にピアスの話を仕込む程の力の入れようを見るとそう思えるんですが…。 そう考えていた時、私は北朝鮮拉致被害者の曽我さんが頭に浮かびました。 彼女の人間性を素晴らしいと賞賛する一方でそれは拉致されたから形成されたという見方をする人もいます。 皮肉というには残酷な現実ですが、今回のプラネテスはそんな残酷な現実を、例えば、休み呆けてる正社員と真面目に働く派遣社員(初めてラビィの事ムカついたかも)や優先される先進国の企業と相手にされない発展途上国の企業で表現し、今までにないくらい現実の厳しさを描いていたように思えます。 (こう冷静に見ると恋に浮かれるハチ達とすごい対比効果を生んでいますね。) そんな中、エーデルの過去に比べると、タナベ得意の啖呵もどこか説得力を欠いてしまいイマイチ盛り上がらすで、何かすっきりしないテンションのまま、ラストへ…。 そして、この最後のセリフで番組は終わります。 「エーデルでいいよ。」 …なんてスゴいセリフなんでしょうか。 今までのモヤモヤが一気に吹き飛んで、しばらく放心状態になりました。 タナベの啖呵が彼女の心を開かせたのか、それとも過去を告白する事で重荷が取れたのか、はたまた… このたった一行だけでいろいろな想像が出来てしまいます。 「ありがとう」や「がんばろう」といった安直な言葉ではなく、「呼び方」にそれらの意を込めるというのがなんともプラネテスらしいやり方(タナベやユーリにも使ってましたね)ですし、あれだけ重い直球を受け続けた後にこの変化球は非常に効きました。 話は少し変わりますが、私は『カタルシス』というものがどうも理解できません。 いや、なんとなくはわかるんですよ。 「心の浄化作用」というか、要は「スッキリした!」っていう事なんだろうけど、辞書等で調べると「悲劇を見ることによって日頃鬱積(うつせき)している情緒を解放し、それにより精神を浄化すること。」と書いてあって、「悲劇」という言葉が入ると一気に解りずらくなってしまいます。 でも、今回のプラネテスは辞書の言う『カタルシス』というモノの見本にぴったし。 『カタルシス』というモノがエンターテイメントにとっていかに大切な要素であるのか身を持って知らされる作品なんてそうそうありません。 2週間離れて改めて見ると、やはり『プラネテス』という作品の完成度に驚きますね。
by sukima-kaze
| 2004-11-11 13:25
| アニメ
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